ローテーブルとしてもダイニングテーブルとしても使える?!エレベーターテーブルの魅力

当店で取り扱う1950~70年代のいわゆるデンマークデザインの黄金期に作られた北欧ヴィンテージ家具。その美しさや普遍的なデザインも大きな特徴ですが、それに加え機能的で実用的な家具も多くデザインされました。その中でも特に通称エレベーターテーブルと呼ばれるテーブルはローテーブルとしてもダイニングテーブルとしても使えるという一石二鳥で機能的な一品。現代の日本人の住環境でも有用な機能を持った優れたテーブルです。そんなエレベーターテーブルの魅力や購入する上でのポイントをまとめます。

エレベーターテーブルの魅力

実用的なエレベーターテーブルの魅力は下記の3点にまとめられます。

①ローテーブル兼ダイニングテーブルとして使える

②デスクとしても使える

③ギミック好きには堪らない

 

①ローテーブル兼ダイニングテーブルとして使える

エレベーターテーブルの最大の魅力はローテーブルとダイニングテーブルの両方の機能を持つこと。低い状態で天板の高さが50~55cmとソファ前に置いて使用するコーヒーテーブルとしての機能を果たしてくれます。高さは通常2段階で調整可能で、高くすると70~72cmほどになるものが多く、ダイニングテーブルとして使用できます。これに加え多くのモデルでは奥行き方向に両サイド延長できる仕様となっているので、大きく広げて使用できます。サイズにもよりますが4人の大人が十分使用できる広さになるので大変便利です。

②デスクとしても使える

この延長機能は片方だけ出しても天板が傾いたりせず水平を保つ造りとなっているので、例えばダイニングテーブルの高さにして片方だけ延長天板を伸ばした状態で壁際に寄せればデスクスタイルとなるため、一石三鳥な機能を持っています。

実用例:音楽機材との相性もよいエレベーションテーブルとネストテーブル

③ギミック好きには堪らない

当店でこの動きを見たお客様からもよく考えられているな~と感心されることが多いエレベーターテーブル。この機能を実現するために天板裏は複雑な構造になっています。メンテナンスするのは大変ですが、当時の家具デザイナーや家具職人に頭が下がります。そのモデルによって展開方法も異なり、ユニークな立ち上がり方をするものもあります。ぜひ知らない人に見せて驚かせましょう。

エレベーターテーブルの注意点

魅力たっぷりのエレベーターテーブルですが機能的な反面、注意点もあります。何を優先するか考慮しましょう。

①椅子は収納できない

②重量が重い

③安定性

 

①椅子は収納できない

テーブルの脚が中央に付いているため、通常のダイニングテーブルのように天板下にチェアを収納するスペースは確保されていません。そのためチェアを常時置く場合はテーブル周りにある程度スペースが必要です。

②重量が重い

天板が二重になっていたり高さ調整のための構造の為、通常のコーヒーテーブルと比べると重量が重い傾向です。また、天板がエクステンション天板を出すために少し遊びがある構造になっているので、天板だけを持って持ち上げると天板が浮いてしまい持ち上げられません。持ち運ぶ際は大人2人で脚を持って移動しましょう。

③安定性

構造上脚が中央に位置しているため、通常のダイニングテーブルのように四隅に脚がついているタイプと比べると安定性は若干劣ります。また、天板が延長できたり高さが変えられる動く構造となっており、全体的な剛性はどうしても落ちます。実用上はそこまで気になるレベルではございませんが、より安定性やしっかりした造りをお求めの場合は通常のダイニングテーブルがおすすめ。それよりも機能面を重視したい場合はエレベーターテーブルがおすすめです。

 


高さと奥行きが変えられ、ローテーブルとしてもダイニングテーブルとしても使用できるエレベーターテーブルは大変機能的で使い勝手のよいテーブルです。ワンルームのような置ける家具が限られるスペースでもローテーブルとダイニングテーブルを兼用できるエレベーターテーブルは、実用的で実生活をより快適にしてくれるでしょう。その代わりチェアを収納できないなどの注意点もありますので、用途や導線、お部屋の空間を考慮の上、検討されてみてはいかがでしょうか。

当店ではエレベーターテーブルをはじめたくさんの家具を取り揃えております。お探しの家具がございましたらご遠慮なくお問い合わせください。

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北欧家具tanuki 北島

 

ハンス・J・ウェグナーのGE258デイベッド、その使い心地や購入時の注意点とは?

当店で取り扱う北欧ヴィンテージ家具。1950~70年代のデンマークデザインの黄金期には多様な家具が生まれ、現代でも多くの作品が人々の生活を豊かにしています。そのような様々な北欧ヴィンテージ家具の中でも定番の人気商品であるハンス・J・ウェグナーデザインのデイベッドGE258やGE259、GE-6は、雑誌やSNSなどでもよく見かけ気になる方も多いと思われる反面、大型の家具なので気軽に取り入れにくいという一面も。今回はその魅力や購入時の注意点などをお伝えします。

丸脚チーク材仕様のGE-6。

GE258デイベッドの魅力とは?

憧れのGE258デイベッドにはどのような魅力があるのでしょうか。まずはGE258デイベッドのおすすめポイントをまとめます。

①4人くらい座れるゆったり感

②背もたれを上げてベッドとして使用できる

③天板はテーブル代わり

④背もたれ裏に収納できる

①4人くらい座れるゆったり感

角脚チーク材仕様のGE258。

まずはそのゆったりとした座面の広さ。ハンス・J・ウェグナーのデイベッドにはいくつかのバリエーションがありますが、現行タイプのGE258の全体の幅は206cmで座面の幅は約200cm。夫婦とお子さん2人の4人家族であれば並んで座れ、大人でも余裕をもって3人座れる十分な広さがあります。座面の奥行きは約52cmとひざを抱えて座ったり胡坐をかいたりお好みのリラックスした姿勢で腰かけられます。

角脚オーク材仕様のGE259。特注でアームクッションを追加。

GE259など袖があるタイプではアームにもたれ掛かることができるので、脚を投げ出して座ったり斜めに座ったり、使い方のバリエーションが多くなります。アームクッションもあればさらに快適です。

②背もたれを上げてベッドとして使用できる

スチール脚オーク材仕様のGE-6。

GE258はデザイン当時、学生寮向けにソファ兼ベッドとしてデザインされたこともあり、ベッドしても使用できることも大きな特徴。背もたれを上げると大人がゆったり横になれるスペースになり、お昼寝用や来客時の寝具としても活躍します。ベッドとして使用する際に使用できるシーツが付属するのがオリジナルの仕様。

旧タイプのシーツはフレームに打ち付けられていて脱着ができません。現行タイプは取り外し可能です。

③天板はテーブル代わり

背もたれの裏の天板はただのフレームではなく、テーブルとして使用できるよう水平にデザインされています。飲み物を置いたり、テレビのリモコンなど小物類を置くテーブルとしてたいへん機能的です。

テーブル代わりとしてはもちろん、テーブルランプなどの照明を置いてアレンジするのもよい。

④背もたれ裏に収納できる

背もたれ裏には空間があるので、ブランケットやクッションなど使用しないときにはさっと収納できるのもポイント。ごちゃごちゃしがちなソファもさっと隠せます。

 

GE258デイベッドのバリエーション

GE258デイベッドといっても実はいろいろな種類やバリエーションがあります。それぞれ異なった特徴があるので、ぜひお気に入りの一台を探してみてください。

①最初期タイプ

希少な最初期タイプの丸脚チーク材ラタン仕様のGE-6。
金属パーツを使用しています。

背もたれやフレーム内部の構造が他のモデルと異なり、側板の高さが少し低い造りの最初期タイプ。幅は現行モデルよりも少し幅が小さい198.5cm。背面にはスペーサーが付いています。流通するデイベッド中でも最も希少性が高いタイプで、上記画像のようにチーク材の丸脚・ラタン仕様は特に希少性が高い。コンパクト目のサイズ感や希少性の高いデイベッドをお探しの方におすすめ。

②旧タイプ

丸脚オーク材仕様のGE-6。

最初期タイプからひとつ世代が上がったタイプでGE-6と呼ばれています。脚は丸脚が基本で座面下の前板に丸みがあって柔らかい印象。現行タイプは背面が塗装されているものが基本ですが、こちらの旧タイプGE-6の背板はラワン材やシナ材を使用していており、空間の仕切りとしても使用できます。最初期タイプと現行タイプは座面クッションは取り外しができるのに対して、こちらのタイプはフレームに直接打ち込むため、座面の取り外しができません。現行タイプの幅206cmと比べると少し小さい幅195.5cmなので、小さ目のサイズでお探しの方におすすめ。

背面も木材を使用しているので、お部屋の仕切りとしても機能します。

基本的には上記画像のような袖なしタイプがメインですが、希少な袖ありタイプも存在しています。

旧タイプのGE-6では珍しい袖ありタイプ。

③現行タイプ

デイベッドの中でも定番中の定番タイプのGE258。
袖ありタイプのGE259。

最もスタンダードなタイプのデイベッドGE258。袖ありタイプはGE259と呼ばれます。幅は206cmと最も大型でゆったりしています。脚は角脚が基本で直線的ですっきりとした印象のデザインです。座面のクッションは取り外しができるので、掃除の際にも便利。背面は青みが掛かったグレーで塗装されていることが多く他の仕様と異なるポイントです。背もたれはファブリックを基本として、ラタン仕様やチーク材のみの仕様なども存在しています。希少性の違いから上記の2タイプと比べて価格は抑えられる傾向です。

④ダブルベッドタイプ※番外編

ハンス・J・ウェグナーのデイベッドにはダブルベッドサイズになるGE77というモデルも存在します。座面が奥行き方向に伸ばせる造りとなっており、背もたれを伸びたフレームに置けば広い座面の出来上がり。通常タイプと異なり背もたれが厚いのでよりゆったりくつろげます。

GE258デイベッドの脚の仕様について

脚は角脚と丸脚に加え、珍しいスチール脚も存在しています。それぞれお好みに合わせて選んでみてください。

①角脚

最もスタンダードなタイプの角脚。直線的でシンプルな印象です。

②丸脚

柔らかい印象の丸脚。ソファ下の掃除も楽ちんです。

③スチール脚

珍しいスチール脚。スタイリッシュな印象になります。

GE258デイベッドの注意点とは?

たくさんの魅力があるGE258デイベッド。ただし使用用途や住宅事情、お部屋のサイズによっては注意点もあります。そんな気になる注意点をまとめました。

①座り心地

座面はオリジナルの仕様では金属スプリングが入っているため、程よい弾力性があり心地よく座れます。一方背もたれはよくあるソファと比べるとウレタンが薄くまた高さもあまりないため、体を預けて座るというよりもちょこんともたれ掛かるというイメージ。体を投げ出してゆったり背もたれに体を預けたいという座り方には適しません。

②サイズ

お部屋に置いて圧迫感を感じないか検討してみましょう。側板が薄いので3~4人掛けとしては幅が小さい方ではありますが旧タイプであれば幅195.5cm、現行タイプであれば幅206cmと大型の為、お部屋のサイズによっては大きすぎることも考えられます。周りの家具や導線も考慮してみましょう。

③搬入

お部屋への搬入経路をよくご確認ください。一軒家の大きな窓があるお部屋などであれば搬入に問題はないと思われますが、一軒家の二階やマンション・アパートなど階段を通せなかったりやエレベーターに入らず搬入できない場合もあります。当店でも搬入経路が狭く、配送時に予定していた場所に搬入できなかったなどの事例がありますのでよくご確認ください。デイベッドは木ねじを外せばフレームを分解できるので、そのままの姿で搬入できない場合は分解しての搬入、設置場所での組み立ても可能です。

④袖ありの圧迫感

袖にもたれ掛かるなど座り方にバリエーションが多いGE259は便利な反面、お部屋の広さによっては圧迫感を感じることも。利便性と空間に対する印象や影響を考慮しましょう。

GE258デイベッドは張替も楽しみ

GE258デイベッドのひとつの楽しみが張替。座面と背もたれを同じファブリックで張り替えるのが基本ですが、あえて色違いにするのもおすすめ。これまで当店で張り替えた一部のデイベッドをご紹介しますのでぜひ参考になさってください。

背もたれをミナペルホネンのタンバリンにて張り替え。かわいらしくも落ち着いた雰囲気に。
背もたれをミナペルホネンのタンバリンにて張り替え。ポップでお部屋が楽しくなりそうな配色。

こちらの納品事例ページもご覧ください。

ハンス・J・ウェグナー/GE-6をお届け

ご希望の生地にて張替しましたハンス・J・ウェグナー/GE258をお届け

落ち着いた配色からバイカラーまで、さまざまに自分好みにアレンジできるのもポイント。背もたれはミナペルホネンのタンバリンにて張り替えるのも人気です。ぜひお気に入りを見つけてみてください。


北欧ヴィンテージ家具の中でも特にハンス・J・ウェグナーのデイベッドは、その機能性とデザイン性で多くの人々に愛されています。どのタイプを選んでも、それぞれに魅力がありますが、購入を検討される際には世代による仕様の違いやアームレストの有無、サイズや搬入経路など注意点をしっかり確認することが大切です。

自分好みに張り替えてアレンジを楽しむことも、GE258を持つ醍醐味の一つです。自分だけの特別な空間を演出するアイテムとして、あなただけのお気に入りの一台を見つけてみてはいかがでしょうか。皆様の暮らしにぴったりのデイベッドが見つかることを願っています。

当店ではこれまで数多くのGE258をはじめGE259やGE-6などを扱って参りました。

デイベッドをお探しの際にはご遠慮なくお問い合わせください。

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北欧家具tanuki 北島

【Workshop stories】リペア職人川中のメンテナンスブログ #1

北欧家具tanukiにてメンテンナンスを担当している川中です。以前も少しメンテナンスについてブログを書いたことがありますが、これから定期的にメンテナンスの様子をブログにまとめてみようと思います。普段はあまり表に出ないメンテナンスの様子をご紹介できればと思います。

まずは簡単に自己紹介を。出身は長崎で、以前は門松・鐘楼(しょうろう)船を作る竹職人をしていました。その後、木工の学校に通い、家具製作所を経てtanukiのメンテンススタッフとして入社しました。趣味はギターの弾き語りです。昨年、お店でクリスマスインスタクライブを行いました。また、やる機会がありましたら是非ご覧いただけると嬉しいです。

さて、今回はコーナーチェストのメンテンスをご紹介したいと思います。

 

残念ながら配送中の事故により角がつぶれてしまいました。今回はつぶれた部分の角を再生して突板を張り直して修復します。

小鉋(こがんな)で不要な部分を削ります。他の部分を傷つけないように慎重に作業します。

ノミを使って切口を整えます。このノミは研ぎやすくよく切れてとても使いやすいので、こんなに短くなっても使い続けています!

サンドペーパーで表面を調整します。

調整が完了しました。角を新たに作るために部材を作ります。

何度も当てながら材を調整します。

部材を取り付けます。隙間がでないように気を付けて接着します。

接着完了!

余分な部分をカットしていきます。本体が傷つかないように紙を当ててカットしています

このノコギリは刃にあさり(左右交互に外側に出ている刃)が無いので本体に傷がつきにくいです。

ノミで形を整え中。

角を再生しました。

ルーターを使って突版を貼る厚みを削っていきます。

突板を貼って色合わせ後、今回のコーナーチェストは全体的にラッカー塗装されていたので、艶感を調整してラッカー塗装して完成です。

BEFORE

AFTER

今回の作業では隙間やでこぼこが出ないよう気を付けました。今回はお客様のご希望で突板を継ぎ足す方法で行いましたが、もし継ぎ目をなくしたい場合は前面部分すべての突板の張り直しなども行います。今後もこのようにメンテナンスブログを書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

 

北欧家具tanuki 川中

【tanuki journal】No.9 子育て世代の北欧ヴィンテージ家具との暮らし方

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第九弾はRさん・Tさんご夫婦のお宅を訪ねました。北欧スタイルの住宅の購入を契機に北欧ヴィンテージ家具を集め始めたというお二人。今回はデイベッドのお届けのタイミングで取材させていただき、家具選びの基準や小さいお子様と生活する上で気を付けていることなど伺いました。


-北欧ヴィンテージ家具や雑貨はどのように出会いましたか?

Rさん:夫婦ともに音楽鑑賞が趣味なのですが、デンマーク出身アーティストの音楽を聴くようになったことがきっかけで北欧の雑貨や食器に興味を持つようになりました。以前アパートに住んでいた際に家を建てるのであれば北欧風にしたいと思っていて、地元の工務店に依頼してお家を建てました。その建てる段階で家具も北欧のものにしたいと思って探し始めたことがきっかけです。いろいろなお店を周りましたがtanukiさんに初めて訪れた時にこれだ!とピンときました。当時夫はヴィンテージはただの中古という印象で抵抗があったのですが、tanukiさんの可愛らしい家具に出会ったことで、一気に価値観が変わって北欧ヴィンテージ家具を買いそろえるようになりました。

-北欧ヴィンテージ家具を気に入ったところはどのようなところですか?

Rさん:デザインが洗練されていながら、木の滑らかさや杢目の美しさも感じられるところに惹かれるんだと思います。木の質感や触り心地もよいので気が付くと撫でていたりします笑

-ヴィンテージ家具を選ぶ際に重視している点や購入の決め手はどのようなところですか?

Rさん:家を購入した当時は特定の家具を探しにいくという目的を持って見に行っていましたが、ある程度揃った今では直感でこれだ!という感じで出会いを楽しんでいます笑。今回届けていただいたラタンのデイベッドは以前から気になっていて、tanukiさんで見た瞬間に色味が部屋の雰囲気にぴったりだと思いました。知った当時よりも価格は上がっていましたが、一生ものでいつか子供にも引き継げますし、夫もどうせ買うならと背中を押してくれました。籐の一部分だけ直して真新しくなっているものでなく当時のオリジナルコンディションのものを探していました。

Tさん:今回購入したラタンのデイベッドは高額な買い物ですが、価値も下がらないしいいかなと思いました。車は何年か使ったら価値がなくなるものもありますが、ヴィンテージ家具はそういったこともないですし。tanukiさんで扱う家具は色味など部屋の雰囲気にとても合うので気に入っています。

今回お届けしたGE258オーク材ラタン仕様のデイベッド。籐は貴重なオリジナルコンディション。

-思い入れのある家具はありますか?

Rさん:全部思い入れがあります。最初の頃に購入したチェストは当時一台は欲しいと思っていました。縁のあるデザインのものを探していたらちょうどtanukiさんで見つけて購入しました。ガラスキャビネットの上にある照明も妊娠中につわりがひどくげっそりしていた時に夫が頑張ったご褒美としてプレゼントしてくれました。ひとつひとつエピソードがあります。

縁のあるデザインがお気に入りのチェスト。
ご褒美の照明。

-お気に入りの家具はありますか?

Tさん:壁に設置しているアルヴァ・アアルトのウォールシェルフがお気に入りです。tanukiさんで一目惚れして衝動買いしました。アアルトの家具はこれが初めてだったと思います。

Rさん:壁の余白に木のぬくもりが加わり、部屋の印象が一気に変わりました。曲線が気に入っています。

ヴィンテージのアルヴァ・アアルトのウォールシェルフ。

アラビア社のC&S、pikkukukkaとDoria。
イェンス・クイストゴーのC&S、レリーフ・コーディアル・アズール。

リサ・ラーソン。

イルマリ・タピオヴァーラのピルッカスツール。

新婚旅行先のノルウェーで購入した版画。

-小さいお子様との生活で気を付けていることはありますか?

Rさん:なかなか子供と北欧ヴィンテージの共存が難しいところで、本当はダイニングテーブルもオイル仕上げがよかったのですが、利便性や耐久性を考えてウレタン塗装にしました。結果よかったと思っています。

ウレタン塗装のダイニングテーブルにイルマリ・タピオヴァーラのファネットチェア、アルヴァ・アアルトのNo.69チェア。

Rさん:ほかにもこのGE290イージーチェアもアームの傾斜がちょうどよいみたいでトミカを走らせたがるのですが笑、これは大切なものだから遊ばないでねと伝えるようにしています。リビングのハンス・J・ウェグナーのコーヒーテーブルも普段は保護シートを敷いて使用していますが、音楽部屋にある丸いコーヒーテーブルはトミカでガシガシされるので、あれだけは諦めました。なるべく子供とお約束事を決めてどこなら遊んでいいか伝えたり、遊ぶスペースを別に用意してそこで遊んでもらったりいろいろ対策しています。

トミカに最適な傾斜のアームレストを持つハンス・J・ウェグナーGE290イージーチェアとコーヒーテーブルAT15。
ご夫婦の趣味の音楽部屋。ハンス・J・ウェグナーGE290A。

トミカでガシガシやられるハンス・J・ウェグナーのコーヒーテーブル。

UK・USロックを中心としたご夫婦のコレクション。
アルヴァ・アアルトのテーブル。

Rさん:このほかにもお部屋に観葉植物を置きたいと思っているのですが子供が葉っぱが好きでむしりたがるので置けなかったり、リサ・ラーソンの小物をもっと置きたかったり理想はあるのですが、現状は結構子育て仕様になっています。リアルな話共存はなかなか難しいですが、その理想は子供が育った時の楽しみにとっておいています。小さい子供がいるご家庭でどうしているのか、ぜひ今後のtanukiジャーナルで皆さんがどうしているか聞いてみたいです!

-確かに難しいところですよね。私がこれまで見聞きする中では皆さんけっこうそれぞれで、完全に気にしていない方もいれば、シートやマットを敷いて使っている方もいらっしゃいます。今後取材で聞いて記事にまとめてみます。

 

Rさん:子供にtanukiに行くと伝えると「行く!」と言ってお店のキッズスペースでよく遊ばせてもらっています。最近はある程度期間をあけてたまにtanukiさんに行ってみると、ビビッとくる出会いがあって。それをすごい楽しみにしています。


小さなお子様との生活の中で、理想と現実のバランスを取りながら北欧ヴィンテージ家具との暮らしを楽しまれているRさん・Tさんご夫婦。家具との出会いのエピソードや、お二人で選んだ思い入れのある家具たちが、豊かな暮らしに深く根付いている様子が印象的でした。『いつか子供にも引き継げる』というお言葉にあるように、北欧ヴィンテージ家具たちと世代を超えて、これからも素敵な家族の物語が紡がれていくことでしょう。いつも当店のご利用ありがとうございます。今後とも引き続きよろしくお願い致します。

北欧家具tanuki 北島

世代を超えた美しさ。ハンス・J・ウェグナーGE240ソファの魅力とは?

当店で取り扱う北欧ヴィンテージ家具。1950~1970年代にデザイン・製造された家具たちは今もなお現代の生活に馴染み、豊かな生活に貢献してくれます。そんな豊かな生活に欠かせないのがソファ。ゆったりくつろいだりお部屋で多くの時間を共にする家具を選ぶに際にぜひ候補に入れてほしい一品がハンス・J・ウェグナーのGE240。実用面だけでなくその美しいデザインや資産価値としても優れた作品の魅力をお伝えいたします。


生涯500脚以上の椅子をデザイン、ハンス・J・ウェグナーとは。

ハンス・J・ウェグナー(Hans J Wegner)は1914年デンマークのトゥナーで靴職人の息子として生まれます。13歳の頃から家具職人H.F.スタルバーグの元で家具の修行を始め、17歳で家具職人の資格を取得しました。その後、コペンハーゲン美術工芸学校に入学し家具設計を専攻、卒業する1938年まで多くを学びました。卒業後、デンマークの建築家であるアルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)の事務所に勤務。ヤコブセンが設計したことで有名なオーフス市の市庁舎の設計にも携わり、議会の椅子や婚姻届を受け付ける部屋に置かれるチェアなど、そこに納める家具のデザインも行いました。1943年に独立し自身のデザイン事務所を開設。彼の代表作となるチャイナチェアシリーズの最初となる椅子はこの頃デザインされました。
ハンス・J・ウェグナーは、その後も数多く名作を残し、1951年にルニング賞を受賞、1997年に第8回国際デザイン賞を受賞するなど、数々の実績を残します。他にもデンマーク王立芸術アカデミーの名誉会員や英国王立美術大学から名誉学士号がハンス・J・ウェグナーに贈られています。1995年にはウェグナー美術館がウェグナーの生まれ故郷であるトゥナーに開館します。
生涯500脚以上の椅子をデザインしたと言われるハンス・J・ウェグナー。彼のデザインした作品は当時のデンマーク社会、住環境、経済状況などを反映し時代に即したデザインであると同時に、半世紀以上たってもなお古さを感じない普遍的なデザインが魅力であると言えます。


北欧ヴィンテージ家具の名作、ハンス・J・ウェグナーのGE240が選ばれる理由とは?

GE240の魅力は以下の5点にまとめられます。

①アームやフレームの丸みのあるデザイン

②バックショットの美しさ

③コンパクトなサイズ感

④安楽性

⑤希少性

詳しく見ていきましょう。

 

①アームやフレームの丸みのあるデザイン

まずはなんと言ってもGE240の特長は、葉巻のような形状をしていることから通称シガーチェアと呼ばれているその丸みを帯びたデザイン。特に無垢材を削り出して作られたアームの滑らかな曲線は手にとてもよくなじみ、木の質感も楽しめます。アームがチーク材、他のフレームがオーク材の組み合わせのタイプは配色も美しく、それぞれの材の経年変化の色味も楽しめます。1955年にデザインされたとは思えないほど現代においても古さを感じさせない普遍的な美しさもまた魅力です。

丸みを帯びたアームレスト。こちらはチーク材を使用したモデルですが、美しい杢目や色味も魅力です。
その形状からアームの先端にダメージがあることが多いGE240。ヴィンテージでお探しの際は特に気を付けて見てみてください。

②バックショットの美しさ

ハンス・J・ウェグナーの作品には後ろ姿が美しい作品がたくさんありますが、こちらのGE240もその美しさに目を見張ります。百聞は一見に如かずこちらをご覧ください。

お部屋の壁際に設置しがちなソファですが、お部屋の真ん中に設置して後ろ姿を眺めたい。そんな美しい一品です。

③コンパクトなサイズ感

GE240には1~3人掛けの3種類のサイズがありますが、1人掛けは幅68cm、3人掛けは幅175cmと他のハンス・J・ウェグナーのソファと比較してもコンパクトな造りとなっています。日本の住宅事情にも適したサイズ感といえ、それでいながらゆったり座れるサイズ感は希少です。

GE240の1人掛け。

④安楽性

GE240の座面の高さは先端の部分で約40cm。クッションは通常ヴィンテージの場合はスプリング仕様となっているため座ると沈み込みますが、その高さと絶妙な角度のアームとの腕馴染みがよく、とてもよく考えられた高さになっています。それゆえ安楽性もとても高く、ゆったり体を預けてくつろげます。

 

⑤希少性

GE240は現在製造されておらず、ヴィンテージでしか手に入れられません。それゆえ価値が落ちることはなく、むしろ今後も上がり続けるでしょう。近年もかなり現地価格が高騰し価格の上昇傾向はしばらく続きそうで資産価値の面でも非常に魅力ある一品です。

フレーム裏にはGETAMA社の刻印が入っているものも。たまに入っていないものもありますが、当時国内用に製造されたものは刻印をしなかったこともあったらしい。

 

GE240をお探しの際に見るべきポイント

①刻印の有無

フレームの裏側にあるGETAMA社の刻印。この有無で価格や価値が変わることはそこまでないのですが、こだわりたい方はチェックしましょう。

②材

私が確認している限りではGE240は下記3パターンの材の仕様があります。

①アーム:チーク材 / フレーム:オーク材

②アーム:オーク材 / フレーム:オーク材

③アーム:ビーチ材 / フレーム:ビーチ材(色が付いていることが多い)

好みでお選びいただければと思いますが、やはりチーク材とオーク材の組み合わせが一番美しくおすすめです。

③アームのダメージ

その形状からアームの先端にダメージがあるものも多いGE240。購入の際にはよくコンディションを確認しましょう。

④金属スプリング

通常GE240のクッションは内部に金属スプリングが入っているものがオリジナル。座面下もスプリング仕様となっていますが、ここの部分もダメージがないか、しっかりメンテナンスされているか確認しましょう。

⑤フレームの歪み

製造から50年ほど経っているものも多いGE240。特に座面下の座枠に負荷が掛かりやすいので、曲がっていないかチェックしましょう。多少の歪みは問題ありませんが、大きく歪んでいるものは避けた方がよいでしょう。

 

他のモデルとの比較

ここではGE240とよく比較されるモデルGE290との特徴の違いを見ていきます。ソファ選びの参考としてご覧ください。

それぞれハンス・J・ウェグナーの代表的なソファの為、比較されやすい双方ですが、最大の違いはやはりフレームデザイン。曲線的なGE240と直線的なGE290で良し悪しは付けられませんが、よりシンプルで定番デザインをお好みであればGE290、より丸みを帯びたデザインや希少価値をお求めであればGE240がお勧めです。またGE290のバックショットはGE290と比べややフレームが骨太な印象なので、繊細さに魅力を感じるようであればGE240がおすすめ。GE290の平面のアームレストは腕を置いたときの安定感に優れますが、曲線的なGE240のアームレストは手のひらでついつい触りたくなる手に馴染む造形です。

全体的なシルエットは似ていますが、フレームの造形や脚まわりの造りも異なります。

バックショットはどちらも美しく甲乙つけがたいですが、GE240の方が繊細な印象。

安定感のGE290と手のひらにすっと馴染むGE240のアームレストの違い。

サイドから見た時の印象も異なります。

半世紀以上の時を経て、なお色褪せることのないハンス・J・ウェグナーのGE240ソファの魅力。丸みを帯びた優美なフレーム、美しいバックショット、コンパクトながら快適な座り心地、そして希少価値と、どの観点からも秀でた名作。現代の暮らしにも自然と溶け込むその佇まいは、北欧家具の巨匠ウェグナーの真骨頂と言えるでしょう。永く共に過ごせる一生モノの家具をお探しの方には、ぜひ一度実物をご覧いただきたい逸品です。時を重ねるごとに味わいを増す北欧ヴィンテージ家具はきっとより豊かな生活に寄与してくれることでしょう。

当店ではGE240ソファなどハンス・J・ウェグナーの作品を多数取り扱いしております。お探しの商品がございましたらご遠慮なくお問い合わせくださいませ。

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北欧家具tanuki 北島

【tanuki journal】No.8 ”現地取材”アートと名作家具の空間

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第八弾はデンマーク現地の様子をお届けします。お伺いしたのはデンマーク北部の都市在住のJ氏。過去に一度お宅を訪問させてもらい、そのコーディネートセンスに衝撃を受けたご自宅に改めてお邪魔しました。地上のワンフロア+地下の寝室というコンパクトな構成ながら、家具やアートがゆとりを持ってコーディネートされていました。


 

まずは玄関を抜けるとダイニングエリア。ボーエ・モーエンセンのダイニングテーブルやキャビネット、シバスト社やアルネ・ヤコブセンのチェア、ヴィルヘルム・ラウリッツェンのラジオハウスなどと共に観葉植物や鮮やかな青色が目を引くアートがよいアクセントになっています。オーク材を中心としたコーディネートもナチュラルな雰囲気で素敵です。

窓際にはボーエ・モーエンセンのBM62と共にアートを配置。

グンナー・ニールンドのベース。

ボーエ・モーエンセンのチェストの上にもさまざまなアートを配置。書籍の上に小物を置くディスプレイ方法は取り入れやすそう。

ダイニングエリアの反対側にはシンプルで美しいキッチン。

    

窓際のライトは定番。
ルイス・ポールセンPH 5/5 Pendant。
向かいのお家も素敵。

クリスマスシーズンにお伺いしたこともあり、本物のモミの木のクリスマスツリーがたくさんのプレゼントと共にコーディネート。

ハンス・J・ウェグナーのAP19。

リビングエリアにはルイス・ポールセンのコントラストやボーエ・モーエンセンのスパニッシュチェアやベンチ、ハンス・J・ウェグナーの貴重なJH-539スツールなどと共にさまざまなアートを配置。先日訪ねさせていただいたお宅でも見かけたスリットの入ったウッドパネルがより暖かみのある雰囲気に貢献しています。

ルイス・ポールセンのコントラスト。
デンマーク語でテレビという意味のFJERNSYN。昔のテレビ屋さんの看板だったとのこと。
ハンス・J・ウェグナーの貴重なJH-539。

ボーエ・モーエンセンのModel 5272ベンチ。

ポール・ハンディバッドのスツール。

地下にある寝室に降りる途中にはチェアのオブジェ。J氏曰く壊れたチェアを切ってみたとのこと。

半地下の一室は寝室として使用。イェンス・H・クイストゴーのイージーチェアStokkeやナナ・ディッツェルのModel 115キッズチェア、アイナー・ラーセン&アクセル・ベンダー・マドセンのマガジンラックなど家具から小物まで名作がたくさん。

William wattingのチェア。
ボーエ・モーエンセンのBM29ウォールシェルフ。
イェンス・H・クイストゴーのキャンドルホルダ。
イェンス・H・クイストゴーのStokke。
40 years of Danish Furniture Designの初版物。

今回は2度目の訪問となったJ氏宅。最初に訪れた時と同じくそのコーディネートセンスに感銘を受けっぱなしで、たくさんのアートに囲まれなんだか脳の普段使っていない部分がうずうずして未開拓の感性を刺激されたような体験でした。J氏の確かな審美眼で選び抜かれた家具やアート、そして丁寧なディスプレイは、コンパクトな空間ながら豊かな広がりを感じさせてくれます。北欧ヴィンテージ家具はチーク材がメインではありますが、このようなオーク材を中心としたコーディネートも素敵でとても参考になります。各所に飾られたアートやヴィンテージ家具は、歴史を感じさせるだけでなく、現代のライフスタイルにも見事に調和していました。デンマークの美しいデザインが、日常の暮らしを豊かに彩ることを改めて実感した時間でした。J氏ありがとうございました。

北欧家具tanuki 北島