【tanuki journal】No.11 自ら手直しして永く使う。北欧ヴィンテージや古いものとの心地よい暮らし方。

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第十一弾はIさん宅を訪ねました。北欧ヴィンテージ家具を中心に、アンティークや趣のある小物たちを配した空間で、物を大切に使い続けることの豊かさを実践されているIさん。メンテナンスを楽しみながら愛着を持って暮らす姿勢から、これからの時代における心地よい暮らしのヒントを得る取材となりました。


-北欧ヴィンテージ家具はどのようなきっかけで知りましたか?

Iさん(旦那様):現在住んでいる家を建てる話になった時に、新居に合わせる家具を探す段階でいろいろな家具屋さんを巡っていました。その中で北欧家具tanukiさんを知って見に行きその時に北欧ヴィンテージを知りました。

Iさん(旦那様):元々アンティーク物や軍物が好きで、イギリスやフランス、ベルギーなどのヨーロッパものを扱うお店によく行っていました。アンティーク物はずっと長く使う目線で丈夫でシンプルなものが好みだったのですが、北欧ヴィンテージはその飽きの来ないシンプルさに加えて木材の経年変化の美しさや機能的で長く使える実用性も優れているという印象で、それまでそういったものをあまり見たことがなく興味が沸きました。

-確かにこちらのSvend Age Madsenのダイニングテーブルはそれを体現したようなテーブルですよね。

Iさん(旦那様):まさにこのダイニングテーブルがそうですよね。エクステンション天板内蔵の丸テーブルはいろいろ調べてみていいなと思っていて、その機能がありながらこの丸みを帯びたデザインのテーブルをtanukiさんでみたときなんだこれは!と思いました笑。その時見たテーブルは売約済みでしたが、同じテーブルの買付依頼をさせていただき、数年越しで見つけていただきました。

エクステンション天板内蔵のSvend Age Madsenのダイニングテーブル。丸みを帯びたデザインが素敵な一品。

日本国内でも限定で発売されたPH3 1/2-3ペンダント(真鍮特注ソケットカバー+乳白ガラス)。当時すでに国内では入手ができず、当店に買付依頼をいただきデンマークから直接買い付けしました。

Iさん(旦那様):エクステンション天板内蔵タイプはイギリスのものだとまだ数はあるけどデンマークのものだと全然見つからないですし。そういうのも面白いなと思いました。テーブルに合わせてあるこのヨハネス・アンダーセンの椅子もディテールや曲線がきれいで気に入っています。

ヨハネス・アンダーセンのBA-113チェア。
こちらもヨハネス・アンダーセンのチェア。

Iさん(旦那様):今回届けていただいたヨハネス・アンダーセンのネストテーブルも全体に丸みがあって気に入っています。いずれはいろんなところに散らばらせて使いたいと思っていて、いろいろな使い方ができるのがネストテーブルのいいところですね。

Iさん(奥様):置いておくだけでもいいよね。絵になります。

今回お届けしたヨハネス・アンダーセンのネストテーブル。

-北欧ヴィンテージを選ぶ上でどのような点を見ていますか?

Iさん(奥様):私はデザインかな。

Iさん(旦那様):私もデザインですね。ちょっと面白いデザインをしているとかそれに加えて機能面も見ています。伸びるとかベッドになるとか。好きなデザイナーもいますが、最初はデザイナーを知らずに気になった家具がどのデザイナーだろうと調べていくと良いデザイナーを知ったりする感じです。元々集めていた軍物やアンティークものにも雰囲気が合うというか、他のものを邪魔しないというかそういうところもよいと思っています。

-前回訪ねさせていただいてから観葉植物が増えましたね。以前他の取材先で小さいお子様が植物にいたずらしてしまって置けないという方がいらっしゃいましたが、特に問題はないですか?

Iさん(奥様):今子供が4歳で興味はあるようなのですが、睨みを利かせるではないですが触らないでねとしっかり伝えると触らなくなりました。小さい頃はやっぱり触ってしまいましたが、最近は言うことを聞くようになったので4歳になってから植物は増やし始めました。

Iさん(旦那様):最初の頃は知らない間に触っていたこともありましたが、最近は言うことも理解できるようになってきたのでもう触っていないですし、今は水をあげたり手伝ってくれるようになりました。成長に従ってうまく共存は出来ています。

-北欧ヴィンテージ家具を小さいお子様がいらっしゃる環境で使用する際に気を付けていることはありますか?

Iさん(旦那様):最初はテーブルや床にシートはしていなかったのですが、フォークで天板を引っかいたりしたことがあって一応シートを敷くようにしました。そのほかにも椅子を噛んだりしたこともありましたが笑、そんなに気にしていないというか、もうしょうがないよねという感じです。なにかあればオイルを塗ったり自分たちでメンテナンスすればいいし、どうしようもなくなったらtanukiさんにお願いすればいいかなと思っています。

お子様の歯形。

Iさん(旦那様):デイベッドもバンバン飛び跳ねたりすることもありますし、汚れたりすることもあると思いますが、そういう時は余った生地でパッチワークのように縫ってもいいと思いますし、そのくらいの感覚です。家で使うものなので気にしすぎても疲れてしまうし、リラックスして使いたい。できる対策はしますがそれ以上のことは気にしていないですね。元々古いものを好きで使っているので、なにかあったら修復しながら使っていけばいいみたいな感覚です。

ハンス・J・ウェグナーのデイベッドGE-6チーク材仕様。
照明のスイッチ類もアンティーク物を使用。

今後取り付け予定の照明や小物類のコレクション。

眼鏡フレームのコレクション。

-こちらのご自宅も素敵です。お家を建てられるにあたりこだわったポイントはありますか?

Iさん(旦那様):うちはほぼほぼお風呂以外は施主支給で自分たちで用意しました。自分たちで手を加えて完成させたいという気持ちもあり、また使っていくなかで何かあった時に自分たちで修理できたりするので、長い目でみてメンテナンスできる点を考慮しました。

Iさん(奥様):私は元々和裁や洋裁をやっていて作るのは基本的に好きなので、手直しを自分たちでしたいという気持ちでした。自分たちでいろいろやると決めて、その靴棚なども自分たちで作りました。

-自分たちで手直しして使い続けるという点は北欧ヴィンテージ家具との接し方に通ずるものがありますね。

Iさん(奥様):言われてみればそうですね笑

Iさん(旦那様):かっこいい感じになってきたね笑

Iさん(旦那様):土間にミシンがありますが元々2年間くらい教室に通っていたことがあり、靴の修理もできます。革靴は靴底を交換すればまた長く使えますし、そういう感覚は家具をメンテナンスして長く使うなどの感覚とも近いかなと思います。

 

-北欧ヴィンテージを使う上で不便な点などはありますか?

Iさん(奥様):あんまりないよね、というか全然ない?いいねしか言っていない気がする笑

Iさん(旦那様):ないよね。買う前にはかなり調べてから買うのである程度どういったものかを把握して購入しているので全然ないですね。間違いない状態で買いたいので海外サイトとか翻訳して調べたりもします。あとはtanukiさんのようなプロに聞いたりしてますし、そんなない、というかないです笑。逆に皆さんどういった点を気にされるのですか?

-例えばテーブルの水シミや傷などをつけないようにするとか、水分が付いたときにはすぐに拭きとるように心がけるとか。

Iさん(旦那様):ある程度私たちは許容できるんだと思います。傷やシミなども経年変化のひとつという感覚ですし、よっぽど気になったらオイルでメンテナンスすればいいかなという感じです。まとめるとおすすめしかできないです笑

サイドボードの天板に穴をあけて洗面台として使用。海外のInstagramアカウントで事例を見つけ参考にした。壁面は未完成でご自身で漆喰を塗る予定。
デンマークヴィンテージのタイル付きミラー。

Iさん(奥様):最近行ったリサイクルショップで子供がキッチンを見て、これ使いやすいよねとか、色がいいよねとか身の周りのものに興味を持ってくれるようになりました。家具についても興味が出てきたようで家具屋さんにも一緒に連れていくのも悪くないなと思いました。蚤の市にも連れて行ったりしていろいろ見せているのもあるのかもね。

Iさん(旦那様):蚤の市でも高いものもあるのでいろいろ触らせるのも怖かったりするので、最終的には安いトミカを買って落ち着かせるのですが笑。今回購入したネストテーブルのことも子供に話したら興味を持ってくれるし、小さいころからこのような家具に触れさせるのもいいのかなと思いました。

Iさん(旦那様):ダイニングテーブルやランプを始めとして買付依頼をさせていただいたものもなんだかんだ見つけていただいていますし、その待っている時間も楽しみにしています。あとは、お店に伺った際はキッズスペースに助かっています。

Iさん(奥様):あれがなかったら大変だよね笑

Iさん(旦那様):今後は食器も集めていきたいと思っているので次回の入荷も楽しみにしています。


北欧ヴィンテージ家具をはじめ、各国のアンティークや古いものと共に暮らすIさん宅には、住宅や家具、身の回りのものも自身でメンテナンスしながら大切に使い続けたいという価値観が暮らしの隅々に息づいています。経年変化を受け入れ深みのあるものたちとの共存を楽しむ、自分たちでケアすることを大切にする暮らしぶりは心にゆとりを与え、より豊かな生活を育んでいるように感じました。物が溢れる現代社会だからこそ、ひとつの物を長く使うという豊かさに改めて気づかせてくれる取材となりました。いつも当店のご利用誠にありがとうございます。今後とも機会がございましたら当店をよろしくお願い致します。

北欧家具tanuki 北島

 

【tanuki journal】No.10 古民家と家族のストーリーを紡ぐ名作家具の空間

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第十弾は杉山さん宅を訪ねました。移築した古民家の広い空間にデンマークの名作家具から日本の大正時代の照明まで国籍を問わず古いものを集められている杉山さんご夫婦。数年前に北欧雑貨と手作りごはんのお店『.gut(テングート)』をオープンし二拠点生活をスタート。古民家のことから家具選びまでいろいろ伺いました。


-北欧ヴィンテージ家具はどのようなきっかけで興味を持ちましたか?

杉山さん:元々は水屋箪笥など日本の古い家具から好きになり、いつからは覚えていませんが北欧の家具も集めるようになりました。当時北欧家具は日本の無垢材の家具とは違い張物のようなイメージがあり評価していなかったのですが、娘や3人いる孫たちをベアチェアに座らせたら楽しいだろうなと、そういう光景を見るのも幸せですし、そういうストーリーや将来の夢のようなことを考えられる家具だと感じ、いつかはベアチェアは欲しいと思うようになりました。仕事の関係でドイツに赴任中に現地オークションで購入し、帰国と共に持ち帰りました。デンマークのオークション会社でしたが、ベアチェア自体はドイツにあり、実際に見に行って状態を確認したうえで落札しました。

ハンス・J・ウェグナーのAP19ベアチェアとAP29オットマン。

ハンス・J・ウェグナーのAP19ベアチェアとAP29オットマンをもう一組。

ハンス・J・ウェグナーのAT50サイドテーブル。

このほかドイツではデスク用のフィン・ユールのチェアや寝室にあるRY20なども購入し持ち帰りました。ダイニングに合わせてあるチェアもドイツで購入しましたが、座面が広く胡坐をかいて座れる点が気に入っています。

Svend Age Madsenのデスクにドイツで購入したフィン・ユールのチェアmodel197。
広い座面で胡坐を掛けるチェア。

-実用的な家具というだけではなくご家族の思い出やストーリーの一部になる。素敵です。

杉山さん:いずれは娘夫婦に引き継いで、それから孫たちにも引き継いでもらいたい。孫は3人いるのでどのように引き継いでもらうか悩みますね笑

-こちらの古民家も素敵です。どのような経緯で建てられたのでしょうか。

杉山さん:元々この土地に建てられていた中古の物件にしばらく住んでいました。古いものが当時から好きだったので、建て替えの話が出た時に古民家の移築がいいねということになりました。通っている骨董屋さんの知り合いで建築デザイナーとして古民家再生を行うドイツ人のカール・ベンクスさんをご紹介いただき依頼しました。

杉山さん:普通の古民家の移築と違って、元の状態を再現するのではなく、設計・デザインをし直した上で組み替えるという手法で移築しました。そのため、柱の所々に元々は違う組み方をしていたのではないかという穴が開いていたりします。ベンクスさんに依頼した際は、特にこの建物の縦のラインを活かしたデザインにしていただきました。ちなみにベンクスさんの出身地は私たちが赴任していた都市と同じで縁も感じました。この移築した際に記念としてフィン・ユールのNo.45を購入しました。

フィン・ユールのNo.45とハンス・J・ウェグナーPP52。

細かい作りこみの台湾製の古い提籃。

-コーディネートされている小物類もいろいろなものがありますね。

杉山さん:古いものは国籍を問わず自分たちが気に入ったものを並べています。ドイツ赴任時や旅行先の骨董屋さんで購入したりしています。日本の古いものは大正時代のものが中心で、骨董屋さんや骨董市で集めてきました。

イギリスのスミス製電気式時計。なぜか100Vで動いているとのこと。

ハンス・J・ウェグナーのAP30ピアノスツール。

-北欧ヴィンテージ家具を使用する上で気をつけていることはありますか?

杉山さん:やはり水と熱には気を付けていて、ダイニングテーブルは普段は布とトレーを敷いて使用しています。鍋をする際は厚めの鍋敷き敷いて天板に熱が伝わらないようにしていますし、あとはオイルでのメンテナンスも行っています。オイルを入れると色味や艶も蘇りますし、そういう風にメンテナンスできるところがいいですよね。

ヨハネス・アンダーセンのダイニングテーブル。

現行品にはない直径45cmタイプのVerona。光が柔らかくお気に入り。
ハンス・J・ウェグナーのAT48 ワゴン。
ロイヤルコペンハーゲンのテーブルランプ。

-当店でご購入いただきましたダイニングテーブル、お届け当時のままのようで状態がとても良いですね。

杉山さん:このデイベッドもtanukiさんで購入させていただきましたが、本当に状態がよく、逆によくここまで残っていたなと思います。

ハンス・J・ウェグナーのGE259デイベッド。

杉山さん:感覚的なことですが、tanukiさんがメンテナンスした家具は縁のラインの出方がきれいな気がしていて、そういったメンテナンスの質も気に入っています。感覚的なので何の違いかよくわかりませんが笑。二階にあるRY20もいつかメンテナンスをお願いしたいと思っています。


古民家の趣とヴィンテージ家具が見事に調和した杉山さん宅。北欧の名作家具から日本の大正時代の照明まで、国や時代を超えて集められた品々には、それぞれに思い出やストーリーが刻まれています。特に印象的だったのは、家具を単なるインテリアとしてではなく、家族の歴史を紡ぐ大切な存在として捉えている視点。次世代へと受け継がれていく家具たちは、これからも新たな物語を紡ぎながら、暮らしに温もりを与え続けることでしょう。いつも当店のご利用誠にありがとうございます。今後とも機会がございましたら当店をよろしくお願い致します。

そんな杉山さんのお店『.gut(テングート)』はご夫妻で買い付けてこられた北欧雑貨の販売と共に手作りごはんをいただけるお店です。ぜひ脚をお運びください。

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.gut(テングート)

埼玉県さいたま市浦和区上木崎4-1-30
電話070-8585-1871
https://tengut.com/

tengut_shop

ten.gut

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北欧家具tanuki 北島

【tanuki journal】No.9 子育て世代の北欧ヴィンテージ家具との暮らし方

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第九弾はRさん・Tさんご夫婦のお宅を訪ねました。北欧スタイルの住宅の購入を契機に北欧ヴィンテージ家具を集め始めたというお二人。今回はデイベッドのお届けのタイミングで取材させていただき、家具選びの基準や小さいお子様と生活する上で気を付けていることなど伺いました。


-北欧ヴィンテージ家具や雑貨はどのように出会いましたか?

Rさん:夫婦ともに音楽鑑賞が趣味なのですが、デンマーク出身アーティストの音楽を聴くようになったことがきっかけで北欧の雑貨や食器に興味を持つようになりました。以前アパートに住んでいた際に家を建てるのであれば北欧風にしたいと思っていて、地元の工務店に依頼してお家を建てました。その建てる段階で家具も北欧のものにしたいと思って探し始めたことがきっかけです。いろいろなお店を周りましたがtanukiさんに初めて訪れた時にこれだ!とピンときました。当時夫はヴィンテージはただの中古という印象で抵抗があったのですが、tanukiさんの可愛らしい家具に出会ったことで、一気に価値観が変わって北欧ヴィンテージ家具を買いそろえるようになりました。

-北欧ヴィンテージ家具を気に入ったところはどのようなところですか?

Rさん:デザインが洗練されていながら、木の滑らかさや杢目の美しさも感じられるところに惹かれるんだと思います。木の質感や触り心地もよいので気が付くと撫でていたりします笑

-ヴィンテージ家具を選ぶ際に重視している点や購入の決め手はどのようなところですか?

Rさん:家を購入した当時は特定の家具を探しにいくという目的を持って見に行っていましたが、ある程度揃った今では直感でこれだ!という感じで出会いを楽しんでいます笑。今回届けていただいたラタンのデイベッドは以前から気になっていて、tanukiさんで見た瞬間に色味が部屋の雰囲気にぴったりだと思いました。知った当時よりも価格は上がっていましたが、一生ものでいつか子供にも引き継げますし、夫もどうせ買うならと背中を押してくれました。籐の一部分だけ直して真新しくなっているものでなく当時のオリジナルコンディションのものを探していました。

Tさん:今回購入したラタンのデイベッドは高額な買い物ですが、価値も下がらないしいいかなと思いました。車は何年か使ったら価値がなくなるものもありますが、ヴィンテージ家具はそういったこともないですし。tanukiさんで扱う家具は色味など部屋の雰囲気にとても合うので気に入っています。

今回お届けしたGE258オーク材ラタン仕様のデイベッド。籐は貴重なオリジナルコンディション。

-思い入れのある家具はありますか?

Rさん:全部思い入れがあります。最初の頃に購入したチェストは当時一台は欲しいと思っていました。縁のあるデザインのものを探していたらちょうどtanukiさんで見つけて購入しました。ガラスキャビネットの上にある照明も妊娠中につわりがひどくげっそりしていた時に夫が頑張ったご褒美としてプレゼントしてくれました。ひとつひとつエピソードがあります。

縁のあるデザインがお気に入りのチェスト。
ご褒美の照明。

-お気に入りの家具はありますか?

Tさん:壁に設置しているアルヴァ・アアルトのウォールシェルフがお気に入りです。tanukiさんで一目惚れして衝動買いしました。アアルトの家具はこれが初めてだったと思います。

Rさん:壁の余白に木のぬくもりが加わり、部屋の印象が一気に変わりました。曲線が気に入っています。

ヴィンテージのアルヴァ・アアルトのウォールシェルフ。

アラビア社のC&S、pikkukukkaとDoria。
イェンス・クイストゴーのC&S、レリーフ・コーディアル・アズール。

リサ・ラーソン。

イルマリ・タピオヴァーラのピルッカスツール。

新婚旅行先のノルウェーで購入した版画。

-小さいお子様との生活で気を付けていることはありますか?

Rさん:なかなか子供と北欧ヴィンテージの共存が難しいところで、本当はダイニングテーブルもオイル仕上げがよかったのですが、利便性や耐久性を考えてウレタン塗装にしました。結果よかったと思っています。

ウレタン塗装のダイニングテーブルにイルマリ・タピオヴァーラのファネットチェア、アルヴァ・アアルトのNo.69チェア。

Rさん:ほかにもこのGE290イージーチェアもアームの傾斜がちょうどよいみたいでトミカを走らせたがるのですが笑、これは大切なものだから遊ばないでねと伝えるようにしています。リビングのハンス・J・ウェグナーのコーヒーテーブルも普段は保護シートを敷いて使用していますが、音楽部屋にある丸いコーヒーテーブルはトミカでガシガシされるので、あれだけは諦めました。なるべく子供とお約束事を決めてどこなら遊んでいいか伝えたり、遊ぶスペースを別に用意してそこで遊んでもらったりいろいろ対策しています。

トミカに最適な傾斜のアームレストを持つハンス・J・ウェグナーGE290イージーチェアとコーヒーテーブルAT15。
ご夫婦の趣味の音楽部屋。ハンス・J・ウェグナーGE290A。

トミカでガシガシやられるハンス・J・ウェグナーのコーヒーテーブル。

UK・USロックを中心としたご夫婦のコレクション。
アルヴァ・アアルトのテーブル。

Rさん:このほかにもお部屋に観葉植物を置きたいと思っているのですが子供が葉っぱが好きでむしりたがるので置けなかったり、リサ・ラーソンの小物をもっと置きたかったり理想はあるのですが、現状は結構子育て仕様になっています。リアルな話共存はなかなか難しいですが、その理想は子供が育った時の楽しみにとっておいています。小さい子供がいるご家庭でどうしているのか、ぜひ今後のtanukiジャーナルで皆さんがどうしているか聞いてみたいです!

-確かに難しいところですよね。私がこれまで見聞きする中では皆さんけっこうそれぞれで、完全に気にしていない方もいれば、シートやマットを敷いて使っている方もいらっしゃいます。今後取材で聞いて記事にまとめてみます。

 

Rさん:子供にtanukiに行くと伝えると「行く!」と言ってお店のキッズスペースでよく遊ばせてもらっています。最近はある程度期間をあけてたまにtanukiさんに行ってみると、ビビッとくる出会いがあって。それをすごい楽しみにしています。


小さなお子様との生活の中で、理想と現実のバランスを取りながら北欧ヴィンテージ家具との暮らしを楽しまれているRさん・Tさんご夫婦。家具との出会いのエピソードや、お二人で選んだ思い入れのある家具たちが、豊かな暮らしに深く根付いている様子が印象的でした。『いつか子供にも引き継げる』というお言葉にあるように、北欧ヴィンテージ家具たちと世代を超えて、これからも素敵な家族の物語が紡がれていくことでしょう。いつも当店のご利用ありがとうございます。今後とも引き続きよろしくお願い致します。

北欧家具tanuki 北島

【tanuki journal】No.8 ”現地取材”アートと名作家具の空間

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第八弾はデンマーク現地の様子をお届けします。お伺いしたのはデンマーク北部の都市在住のJ氏。過去に一度お宅を訪問させてもらい、そのコーディネートセンスに衝撃を受けたご自宅に改めてお邪魔しました。地上のワンフロア+地下の寝室というコンパクトな構成ながら、家具やアートがゆとりを持ってコーディネートされていました。


 

まずは玄関を抜けるとダイニングエリア。ボーエ・モーエンセンのダイニングテーブルやキャビネット、シバスト社やアルネ・ヤコブセンのチェア、ヴィルヘルム・ラウリッツェンのラジオハウスなどと共に観葉植物や鮮やかな青色が目を引くアートがよいアクセントになっています。オーク材を中心としたコーディネートもナチュラルな雰囲気で素敵です。

窓際にはボーエ・モーエンセンのBM62と共にアートを配置。

グンナー・ニールンドのベース。

ボーエ・モーエンセンのチェストの上にもさまざまなアートを配置。書籍の上に小物を置くディスプレイ方法は取り入れやすそう。

ダイニングエリアの反対側にはシンプルで美しいキッチン。

    

窓際のライトは定番。
ルイス・ポールセンPH 5/5 Pendant。
向かいのお家も素敵。

クリスマスシーズンにお伺いしたこともあり、本物のモミの木のクリスマスツリーがたくさんのプレゼントと共にコーディネート。

ハンス・J・ウェグナーのAP19。

リビングエリアにはルイス・ポールセンのコントラストやボーエ・モーエンセンのスパニッシュチェアやベンチ、ハンス・J・ウェグナーの貴重なJH-539スツールなどと共にさまざまなアートを配置。先日訪ねさせていただいたお宅でも見かけたスリットの入ったウッドパネルがより暖かみのある雰囲気に貢献しています。

ルイス・ポールセンのコントラスト。
デンマーク語でテレビという意味のFJERNSYN。昔のテレビ屋さんの看板だったとのこと。
ハンス・J・ウェグナーの貴重なJH-539。

ボーエ・モーエンセンのModel 5272ベンチ。

ポール・ハンディバッドのスツール。

地下にある寝室に降りる途中にはチェアのオブジェ。J氏曰く壊れたチェアを切ってみたとのこと。

半地下の一室は寝室として使用。イェンス・H・クイストゴーのイージーチェアStokkeやナナ・ディッツェルのModel 115キッズチェア、アイナー・ラーセン&アクセル・ベンダー・マドセンのマガジンラックなど家具から小物まで名作がたくさん。

William wattingのチェア。
ボーエ・モーエンセンのBM29ウォールシェルフ。
イェンス・H・クイストゴーのキャンドルホルダ。
イェンス・H・クイストゴーのStokke。
40 years of Danish Furniture Designの初版物。

今回は2度目の訪問となったJ氏宅。最初に訪れた時と同じくそのコーディネートセンスに感銘を受けっぱなしで、たくさんのアートに囲まれなんだか脳の普段使っていない部分がうずうずして未開拓の感性を刺激されたような体験でした。J氏の確かな審美眼で選び抜かれた家具やアート、そして丁寧なディスプレイは、コンパクトな空間ながら豊かな広がりを感じさせてくれます。北欧ヴィンテージ家具はチーク材がメインではありますが、このようなオーク材を中心としたコーディネートも素敵でとても参考になります。各所に飾られたアートやヴィンテージ家具は、歴史を感じさせるだけでなく、現代のライフスタイルにも見事に調和していました。デンマークの美しいデザインが、日常の暮らしを豊かに彩ることを改めて実感した時間でした。J氏ありがとうございました。

北欧家具tanuki 北島

【tanuki journal】No.7 ”現地取材”築148年の住宅をリノベーションした本場の空間

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第七弾はデンマーク現地の様子をお届けします。お伺いしたのは10年ほどの付き合いとなるJ氏宅。今回取材したい旨を伝えるとデザイナーズハウスじゃないし、ジャンク品と少しのナイスなアイテムくらいしかないけどいいの?謙遜していて、ボツ企画になるかもと思っていたところこのスタイリングときたのでデンマーク人のセンスの高さに良い意味で裏切られました。


J氏はデンマーク家具のディーラーで、個人の趣味として本格的な工房を持ち木工やDIYも得意。今回はJ氏の元で買付が終わった後にご自宅を見せてもらいました。

J氏が住むエリアは1600年代から集落として人が住み始め、近くの教会もその頃建てられたそう。J氏の住宅は1877年に商店として建てられた記録があり、さまざまな歴史を経て現在J氏が住んでいる。

当時の貴重な写真。左奥に見えているのが当時商店だった頃のJ氏宅。
当時の商店の様子。

まずは玄関から入った最初のホールにローズウッド材のグランドピアノとヴァーナー・パントンのVP GLOBEというクラシックとスペーシーが絶妙にミックスされたコーディネート。ロッカーでさえアート作品に感じてしまう空間。いきなり予想を超えてくる空間に感動を伝えようにも英語の語彙力がなさ過ぎて感動を伝えられないもどかしさに思わず窮する。

ホールの隣はキッチン。J氏がほとんどの部分をDIYで改修して使用している。コンロなどはオークションなどで安く購入したそう。

デンマークの街中を走っていると、窓から見えるちょうど良い位置に照明が吊られていることが多い。こういった造りが良い街並みを作り上げているのでしょう。

ホールの向かいはダイニングエリア。全体のバランスや配色、絵画やアートの取り入れ方、異なるテイストのものの組み合わせ、何から何までそのコーディネートセンスに脱帽。奥様が塗装をしたという古いテーブル天板に別のステンレス脚を取り付けてリメイクしたダイニングテーブルに赤いセブンチェアという構成。普通ならなかなか思いつかないコーディネートですが、パントンチェアや絨毯との絶妙なバランスによって、見事にまとめられています。照明はレクリントの CARRONADE を使用、空間をうまい具合に締めています。私自身も北欧ヴィンテージであればそのジャンルだけでコーディネートを考えてしまいますが、本当にデンマーク人はこのような異素材や異なるテイストのものの合わせ方がうまく勉強になります。 

このお部屋の主役、J氏の趣味であるお酒のコレクションを収納している大型のガラスキャビネット。SASのプレートがあることから、アルネ・ヤコブセンがデザインしたことで有名なラディソンSASロイヤルホテル(Radisson Blu Royal Hotel)で使用されていたもののようでかなりレアな一品。生涯売らないとのこと。

キャビネットの向かいのガラスの窓際にはホルムガードなどのガラス小物をコーディネート。他のお宅でも窓際や光が差し込むところにガラス小物を飾ってあるところをよく見かけます。 光を取り込みながら美しさを引き立たせています。

アフリカンアートや絵画など。古い携帯電話でさえアートです。

二階への階段の踊り場には標識。

書斎スペースにはアルネ・ヤコブセンのAJロイヤルやカントリー調のデスクなどをコーディネート。

ダイニングエリアを抜けると大量の書籍とJ氏のコレクションであるベースが壁面にたくさん飾られているリビングエリア。

リビングエリアの一角にはアルネ・ヤコブセンのエッグチェア。愛犬にいたずらされてもいいように、ほどよいヤレ感のエッグを使用しているとのこと。このバランス感覚。

リビングを抜けるとJ氏の趣味である木工の作業場へ。個人の趣味としてはかなり本格的。

オークションで落札した木工旋盤も本格的。配送に苦労したそう。

黄色のガーデンチェアとテーブルもアートに見えてきます。


J氏の住まいを訪れたことで、デンマークの文化や生活スタイルに触れる貴重な機会をとなりました。彼の家には、過去と現在が調和した空間が広がり、デンマーク人ならではの秀逸なセンスの良さに感動しっぱなしでした。特に、アートをさりげなく生活に取り入れる巧みさや、異なるテイストのアイテムを絶妙に組み合わせるスタイルにはやはり驚かされます。豊かで温かみのある暮らしのための多くのインスピレーションを得ることができました。今後も本場の生活空間を発信していきたいと思います。J氏ありがとうございました。

北欧家具tanuki 北島

【tanuki journal】No.6 ”現地取材”名作が並ぶモダンで美しい空間

北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第六弾はデンマーク現地の様子をお届けいたします。お伺いしたのは家具ディーラーでありながらコレクターでもあるJ氏宅。普段は地元の新聞社などからの取材依頼をすべて断っているそうですが、10数年の付き合いもあり日本向けの記事であることを伝えると快く今回の取材を受け入れてくれました。まさにデンマークらしい美しい光景が広がっていました。


玄関から廊下を通りまずはリビングエリアへ。白を基調とした広々とした空間に余白を持たせて家具が配置されています。メインの照明としてルイス・ポールセンPH5-4 1/2にパンテラフロアとAJ テーブルランプを配置。控えめな照明はきっと夜の雰囲気を高めることでしょう。正面のウッドパネルは木の温かみを感じられながら、スリットに消音スポンジが入っており音の反射を抑えられる機能があるという優れた一品でデンマークで人気があるとのこと。薪ストーブもスタイリッシュ。ゼブラ柄のラグが空間を間延びさせず且つ空間を引き締めています。

壁付けのウォールシェルフ。テレビはウォールシェルフに乗せず壁付けにしており、ごちゃごちゃしがちなテレビ周りもとてもすっきりまとめられています。J氏曰くこのウォールシェルフはフィン・ユールのものかもしれないが、どの書籍にも載っていないので真偽は不明とのこと。所々真鍮のパーツが使われておりクオリティーの高さが伺えます。

ハンス・J・ウェグナーのGE290AとCH28。

リビングの向かいには、ゆったりした空間に名作家具が並びます。

アルネ・ヤコブセンのエッグチェアとスワンチェア。

取材した時期がクリスマスシーズンだったためプレゼントがディスプレイされています。アートの取り入れ方が俊逸です。

ホルムガードのCarnabyシリーズ。配置も美しい。

カイ・クリスチャンセンのウォールシェルフの下にはポール・ハンディバッドのmodel.41ゴールドヒル。ご夫婦で送りあうクリスマスプレゼントが置かれていました。素敵です♡

フィン・ユールのNV55とボーエ・モーエンセンのチェスト。

広いリビングエリアを抜けるとダイニングエリアへ。

フリッツ・ハンセンのスーパー楕円テーブルにハンス・J・ウェグナーのCH-29とYチェアを配置。照明はポール・ヘニングセンのコントラストを2灯使用しています。壁面の絵画と合わせてオレンジの鮮やかな色味が温かみを与え、ブラックのラグとチェアのレザーが空間を引き締めています。

ポール・ヘニングセンのコントラスト。
グスタフ・エアレンライフのホプティミスト。
リュンビュ・ポーセリンのベース。陰影が美しい。
リビングエリアで余ったウッドパネルをこちらにも使用しています。
ワンちゃんがいますが、名作椅子たちの脚は齧られていません。躾がしっかりしているのでしょう。

ダイニングの向かいにはキッチン。シンプルな構成です。

ルイス・ポールセンのPH 2/1を窓際に配置。
調味料入れやエッグポットも美しくディスプレイされています。

2階にもお邪魔しました。

階段を上がると大きな絵画が目の前に。作者は不明とのことですがインパクト大。

階段を上がって右に進むと第二のリビングエリア兼ゲスト用の部屋。ゆったり余裕のある空間に名作家具が並びます。

フィン・ユールのBo59とブワナチェア。

ヨー・ハマーボーのデスクランプ/プレジデント。
ハンス・J・ウェグナーのAT303とアルネ・ヤコブセンのセブンチェア。
スヴェン・ミデルボーのヴェローナ。

寝室もお邪魔させていただきました。こちらも名作が並びます。白を基調としたお部屋に家具がとてもよく映えます。

ハンス・J・ウェグナーAP19ベアチェア。
アクセル・ケアスゴーのチェストとミラー、フィン・ユールのBO-62。

一番奥のお部屋は奥様の趣味部屋。アクセサリーを作っているそう。絵になります。

ハンス・J・ウェグナーのCH20。

白を基調としたモダンな室内にデンマークを代表するデザイナーたちの名作がまるでプロのスタイリストがコーディネートしたかのように配置されていました。家具ディーラーゆえに家具に接する機会は多いにしろ、家具や雑貨、アートなど少なからず多からずといった絶妙なバランスで、まるでインテリアの教科書のようにお手本にしたいコーディネートセンスがどこから来るのか終始関心しっぱなしで多くの学びを得ることができました。J氏のセンスの高さに敬服する共に北欧ヴィンテージ家具とモダンな空間の相性の良さ、時代を超えた北欧ヴィンテージの普遍的なデザインの魅力も今回の取材で改めて感じました。豊かなお家時間の参考にぜひしていただければ幸いです。J氏ありがとうございました。

北欧家具tanuki 北島