口酸っぱく言うようですがほんとに近年は見つかりにくいGE240。
アームがチーク材仕様のより貴重な一品、前回の買付で運よく見つけました。
毎度のことながら懇切丁寧にメンテナンスしました。
まずは可能な限り解体です。
元々のフレームを傷つけないように細心の注意を払いながら解体。
この後、剥離・研磨・圧着等作業があるのですが、写真を撮り忘れいきなり完成の画像ですが、最高の仕上がりになりました。
ぜひその質感を店頭でお確かめください。
北欧家具tanuki 北島
口酸っぱく言うようですがほんとに近年は見つかりにくいGE240。
アームがチーク材仕様のより貴重な一品、前回の買付で運よく見つけました。
毎度のことながら懇切丁寧にメンテナンスしました。
まずは可能な限り解体です。
元々のフレームを傷つけないように細心の注意を払いながら解体。
この後、剥離・研磨・圧着等作業があるのですが、写真を撮り忘れいきなり完成の画像ですが、最高の仕上がりになりました。
ぜひその質感を店頭でお確かめください。
北欧家具tanuki 北島
デンマークにて買い付けを進めています。
気温は5度くらいで意外と暖かく拍子抜けしました。
完全に冬用の靴下ばかり持ってきたので、足元がちょっと暑いくらいです。
蚤の市もちょっと回ってきました。
小物に埋もれていた三段チェストを買い付け。
このタイプも状態と価格に見合うものが最近本当に見つかりにくなりました。
そのほか小物類も少々買い付けたりしました。
ディーラーさんも多数回っています。
皆様からいただいた宿題の商品も見つかりつつありますので、
ご依頼された方には後日ご連絡致します。
ちょっと用事で寄ったショッピングモールの飲食店にてCH-29がたくさん使われていました。
さすがデンマークです。
北欧家具tanuki 北島
新年あけましておめでとうございます。メンテナンス担当の川中です。
本年も変わらず丁寧にひとつひとつ仕上げて、お客様に喜んでいただけるよう努めて参ります。本年もどうぞよろしくお願い致します。
ハンス・J・ウェグナー GE290ハイバック メンテナンスしました。
全面研磨オイル仕上げです。
クッションは張り替え前です。お好きな生地に張り替えできます。
北欧家具tanuki 川中
数々の作品を世に送り出しているハンス・J・ウェグナー。数ある北欧家具の中でも、その代表作とも言えるイージーチェアといえばGE290シリーズですが、こちらに負けず劣らずの人気シリーズがGE375。当店でもよく買付しており、価格もGE290よりお手ごろ感があり当店でも人気のシリーズです。そんなGE375の魅力をまとめてみました。
ハンス・j・ウェグナーが1969年に発表し、現在もGETAMA社によって作られ続けている名作の一つ。ウェグナーが得意とする座面と後脚が一体構造のイージーチェアで、大柄ながら直線的でシンプルなデザインなので威圧感もなく、いろいろなお部屋にスッキリ馴染みます。現行品でも現在生産がされていますが、深い飴色をしたフレームなどはビンテージならではの魅力です。
背もたれの美しさも魅力的で、お部屋の真ん中においておきたくなります。また、アームやフレームなど美しい木目も魅力の一つです。同じ系統のシリーズにヘッドレストがないGE370や背もたれがロープ仕様のロープバックタイプもあります。材はオークがメインですが、チーク仕様の物もビンテージでは存在します。
GE290に比べてGE375は全体的にゆったりした作り。座面の幅を比べるとGE290は約51cm、GE375は約64cmと約13cmも大きくなります。大きめな作りなので座っているだけでなんだかとても優雅な気分になります。これを2列3列と繋げていけばそれはもう極上の気分になりそうです。座面や背もたれの角度はほぼGE290と変わりないように見えますが、クッションの仕様もありGE290よりもより体を預けて座れるような感覚です。GE375はGE370というヘッドレストがないタイプもありますが、ヘッドレスト付きのものですと、さらに頭もゆったり預けて座る事ができます。このヘッドレストも高さを2段階で変えられる作りなので、大きめのイージーチェアながら小柄な人にも使いやすい一品かと思います。
他のイージーチェアと比べGE375のアームは大きめなのも魅力の一つ。先端に行くに従って広くなり、先端部分は小さなテーブルのように大きくなっています。この大きめなアームがとても便利。背もたれとアームレストの角度も絶妙なのでもちろん手を投げ出してリラックスしたりカップや本、ノートパソコンなんかも安定して置けるのでとても便利です。さらにGE375のアームレストは取り外しができるので、用途に応じてフレキシブルな使い方が可能です。
そしてGE375は組合せを自由に変える事ができます。3シーター分あれば、もちろん3シーターとして使えるほかに、例えば1シーターと2シーターをL字に組んだりそれぞれ個別に使ったり、お部屋の模様替えも楽しくなりそうです。
これはあまり一般の方には関係がないかもしれませんが、こちらのGE375は側面のパーツがボルトで固定されており、これを外すと全体的に解体する事ができます。もし使わない時に解体して押入れに収納できる?持ち運びに便利?など一般の方は普段解体できる事でのメリットは多分ないと思われますが、リペアを観点からすると、構造のチェックやメンテナンスがとてもやりやすくリペアマンにとってはなかなか扱いやすい一品です。ウェグナーさんありがとう!
GE375の魅力をご紹介してきましたが、イージーチェアをお考えの方はぜひ候補に入れてみてください。1脚ずつ足していくのも面白いかもしれませんね。
当店では現在複数点在庫がございます。5月中旬入荷予定の商品の中にもロープバック仕様のものが計4台入る予定ですので、お探しの方はご遠慮なくお問い合わせください。
現在掲載中の商品はこちら
北欧家具tanuki 北島
ハンス・J・ウェグナーのGE290 ハイバックメンテナンス中です。
高価な商品ですので当然しっかりメンテナンスを行いますが、たとえ安めの商品であっても気を抜くことはありません。
当店では末永くお使いいただくために隅々までメンテナンスを行っています。
基本は緩い箇所はばらします。
全体の表面を番手に違う紙やすりで何度も研磨して、古い汚れや小傷を取り除きます。
場合によっては剥離剤を使用し、導管の汚れも隅々まで除去します。
そして元々使われていた古い接着剤を取り除き、しっかり接着するよう再度組み上げます。
この後はオイルにて仕上げます。
ビンテージ家具はそれぞれ状態が異なるので、
それぞれの状態に応じたメンテナンスを都度施しております。
メンテナンスにはさまざまな工程がありますが、最高のクオリティーになるよう常に丁寧に気を抜かず毎日作業しています。
当店の家具の木部は手触りよく仕上げておりますので、是非実際に触れてみていただきたいです。
きれい目に仕上げることはもちろん、よりビンテージ感を残した仕上げも可能です。
メンテナンス前の商品であればどのような仕上げにするかもお好みに応じてメンテナンス致します。
北欧家具tanuki 北島
北欧の家具を語る上で避けては通れないハンス・j・ウェグナー。
家具のデザインについて大きな影響を与えた人物で、20世紀を代表する家具デザイナーと言えます。当店でもウェグナーの家具は人気があるものばかりです。このブログで今までも何度かウェグナーについて触れてきましたが、今回は改めてウェグナー自身と、彼の代表作をご紹介致します。
ハンス・j・ウェグナー(Hans Jorgensen Wegner)は1914年、デンマークとドイツの国境の町、トゥナーで生まれました。父の靴づくりを見て育ったウェグナーは幼いころからものづくりの環境で育ち、手に職をつけることを意識して育ちました。ウェグナーは13歳の頃から家具職人H.F.スタルバーグの元で家具の修行を始め、17歳で家具職人の資格を取得しました。デザインの経験もこの頃から積んでいたと言われています。ウェグナーは20歳になるまで家具の修行を行いましたが、兵役のためデンマークの首都であるコペンハーゲンへと出なければなりませんでした。
ウェグナーは兵役後もデンマークに残り、コペンハーゲン美術工芸学校に入学します。家具設計を専攻し卒業する1938年まで多くを学びますが、このとき同じくデンマークの家具職人として有名なボーエ・モーエンセン(Borge Mogensen)と出会い、公私にわたり親交を持つことになります。卒業後の1940年、ウェグナーはデンマークの建築家であるアルネ・ヤコブセン(Arne Emil Jacobsen)の事務所に勤務します。その際、アルネ・ヤコブセンが設計したことで有名なオーフス市の市庁舎の設計にも携わり、議会の椅子や婚姻届を受け付ける部屋に置かれるチェアなど、そこに納める家具のデザインも行いました。
ウェグナーは1943年に独立し、自分のデザイン事務所を開設します。この頃、ウェグナーは中国の明朝時代の椅子に影響を受けて、後に彼の代表作となるチャイナチェアシリーズの最初となる椅子をデザインします。このシリーズは大ヒットし、改良と量産が重ねられます。
ウェグナーは、その後も数多く名作を残し、1951年にルニング賞を受賞、1997年に第8回国際デザイン賞を受賞するなど、数々の実績を残します。他にもデンマーク王立芸術アカデミーの名誉会員や英国王立美術大学から名誉学士号がウェグナーに贈られています。1995年にはウェグナー美術館がウェグナーの生まれ故郷であるトゥナーに開館します。
2007年、92歳でウェグナーはこの世を去りますが、ニューヨークやミュンヘンなど世界中の美術館でその作品は展示されています。生涯500脚以上の椅子をデザインしたと言われるウェグナー。彼のデザインした作品は当時のデンマーク社会、住環境、経済状況などを反映し時代に即したデザインであると同時に、半世紀以上たってもなお古さを感じない普遍的なデザインが魅力であると言えます。
CH-29は1952年に発表されたダイニングチェアです。丈夫な椅子を作るために試行錯誤され、背もたれはエックスの形をしています。また、安楽性が高い構造としてデザインされ、背と座の角度は深く、座の全面部分は広くなっています。
CH-30はシンプルな椅子で、ダイニングチェアの基本と言えるようなデザインです。背もたれに十文字の契りがあることが大きな特徴で、これはウェグナーが見せるジョイント(接合部)としてデザインしたものです。
1943年にウェグナーが中国明時代の椅子に影響を受けてデザインしたチャイナチェア。ウェグナー初期の代表作としても名高いFH-4283です。この椅子を期にウェグナーは様々な作品を発表します。1944年から数年間製造されましたが生産中止となり、1963年に再発表されました。細いラインながら座り心地やアーム先端の造形はとても手になじみます。
孔雀が羽を広げたような形が印象的なピーコックチェア。華やかさに重点が置かれているように見えるこの椅子ですが、人間工学的にも優れた形状をしています。背部は肩甲骨と重なるように位置が考えられ、座り心地を追及されています。
ウェグナーの作品の中でも完成度が高いと評価が高いザ・チェア。椅子の中の椅子という意味を込められ、ザ・チェアという愛称が付いたほどで、北欧の椅子の中でも代表的な存在と言えるでしょう。また、1960年に大統領選でジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンがテレビ討論会でこの椅子が使用されたことでも有名です。
世界で最も売れた椅子と言われるYチェア。バリエーションの豊富さも人気の要素の一つで、フレームはビーチ・アッシュ・オーク・チェリー・ウォールナットの5種類あります。用途も広くダイニングチェアからデスク用チェアとして利用できます。
肘部が牛の角(カウホーン)のようだから、ザ・カウホーンチェアと名付けられた椅子は、ちょうど良い長さの肘と背もたれの曲線が非常に特徴的です。籐張りの座面や背もたれを支える構造は高い技術によってのみ作ることができます。
オブジェであるかのように、特殊な形状をしたヴァレット・チェア。背部はハンガーのように使用ができて、引き上げることができる座面はスラックスを掛けることができます。座面の下にも小物を入れることができるなど、デザイン性だけではなく便利な椅子。一つの椅子で身の回りのものを片付けることができるため、バレット(召使)やバチェラーズ(独身者)とも呼ばれます。
これら以外にもウェグナーのデザインによる人気家具はたくさんあります。またの機会に詳しくご紹介できればと思います。
当店でもウェグナーの椅子を取り扱っていますので、このブログを見てウェグナーに興味を持たれましたらぜひご来店ください。
北欧家具tanuki 北島