北欧ヴィンテージ定番の伸長式ダイニングテーブル。そのメリットとデメリットとは?

当店で買い付けるデンマークを中心とした北欧ヴィンテージのダイニングテーブル。アノニマスからデザイナーズのハイエンドのものまで、実は北欧ヴィンテージのダイニングテーブルはそのほとんどが伸長式。これまでたくさんのダイニングテーブルを買い付けてご紹介してきた店長だからからこそ感じる、伸長式ダイニングテーブルの魅力や気を付けるポイントとは?家具選びのご参考にご覧ください。

Svend Age Madsenの伸長式ダイニングテーブル。

伸長式ダイニングテーブルのメリット

通常の伸びないダイニングテーブルと比べて大変機能的で便利な伸長式ダイニングテーブル。その魅力は以下にまとめられます。

①大人数の使用に対応

②ちょっとした作業机として

③家族構成の変化に対応

 

①大人数の使用に対応

伸長式ダイニングテーブルの大きさはさまざまですが、概ね4人掛けから8人掛けになるものが主流です。伸長式のメリットとしては普段の生活では伸ばさない状態で2人暮らしや4人家族にちょうど良い大きさで使用することができ、来客など大人数での使用の際には広げて使用できる点。急な来客時にもどこかから追加のテーブルなどを持ち込む必要がありません。少し大きめのダイニングテーブルを最初から使用する選択肢もよいですが、余分に場所を取ったり椅子や周りの家具間の導線を考えると最低限の大きさにしたい、けどいざという時に広げたいという痒い所に手が届く便利なテーブルです。

伸長式の丸ダイニングテーブル。伸ばさない状態では通常の4人掛けです。
伸ばすと伸長天板が3枚入り10人掛けに対応。3枚以上伸長天板が付属するものはサポートレッグがあるものが多い。

②ちょっとした作業机として

日々の家事の中でもう少し作業スペースがあったら、、、と思ったことはないでしょうか。伸長式のダイニングテーブルがあれば、例えば料理の準備やちょっとした事務作業時にさっと天板を伸ばして使用できます。

ちょっと作業スペースを増やしたい、子供の宿題スペースに、などあると意外と便利です。

③家族構成の変化に対応

多くの伸長式ダイニングテーブルは4~8人掛けとなり、例えば子供が増えたり、祖父母との同居といった家族構成の変化にも柔軟に対応してくれます。2人掛けくらいの小さいダイニングテーブルを購入した後に家族構成の変化で買い替えをすると余計な出費も嵩みます。家族構成の変化に対応しながら愛着を持って長く使い続けられるのもポイント。

伸長式ダイニングテーブルのデメリット

実用性が高く大変便利な伸長式ダイニングテーブルですが、購入するにあたって確認しておきたいデメリットとは?私としてはそこまで支障を感じるポイントないと思いますが、強いて述べますと以下にまとめられます。

①天板が2重になっていることが多くやや不格好

②やや重量が重くなる

③追加の天板を別保管する必要がある

④剛性や耐久性

 

①天板が2重になっていることが多くやや不格好

そのモデルや仕様によりますが、北欧ヴィンテージの伸長式ダイニングテーブルは天板が2重になっているものが多くあります。すっきりとした見た目が好みの場合は少し気になるかもしれません。伸長式の天板が表から見えないタイプもありますので、見た目も機能も重視したいという方は一見すると伸長式に見えないようなすっきりとしたデザインの下記ヘニング・ケアヌルフデザインのダイニングテーブルがおすすめです。

天板が2重になっている北欧ヴィンテージでは定番のタイプ。これが気になる場合は以下のようなすっきりとしたデザインがおすすめ。
当店でも人気のヘニング・ケアヌルフのダイニングテーブル。一見すると伸長式に見えない普通のテーブルですが、伸長天板が内蔵されていてしっかり伸ばせます。すっきりとした見た目と機能性を重視したい方におすすめ。
コーナー周りもすっきりしています。
伸長した姿も美しい。

②やや重量が重くなる

伸長式でないダイニングテーブルと比べると伸長天板やレールなどの構造物が多くなるため、必然的に重くなります。ダイニングテーブルを運ぶという機会はあまりないかと思いますが、引っ越しや模様替えなどの際は少しパワーが必要です。ただ大人二人いれば大概運べる重さですので支障はないと思います。

天板裏は複雑な構造になっています。

③追加の天板を別保管する必要がある

天板内蔵型を除き、伸長天板を使用しない時に別保管が必要です。長方形の伸長式ダイニングテーブルのほとんどが内蔵タイプですが、特に丸ダイニングテーブルは別保管の主流で、押し入れなど保管スペースがある程度必要です。

カイ・クリスチャンセンの丸ダイニングテーブル。左奥に写っているのが伸長天板。

④剛性や耐久性

使用上は差支えないものの、天板が動くという構造上、何も伸びないシンプルなダイニングテーブルよりも揺れなどが発生しやすい場合があります。また、多くのものは木製か金属製のレールを使用して伸長しますが、そのレールに重量が掛かると反ったり破損する可能性があります。ただ、当店のこれまでの経験上、天板に手をついて立ち上がるなど多少荷重がかかっても簡単には壊れません。伸長天板に子供がぶら下がったり登ったりなど、通常の使用の範囲外での使われ方などで負荷が掛かると破損する可能性がありますのでご注意ください。

長方形の伸長式ダイニングテーブルの場合はこちらのように片持ちになっている構造がほとんどです。通常の使用の範囲内では問題はありませんが、イレギュラーな力が掛かると破損の可能性も。

伸長式ダイニングテーブルの種類

伸長式ダイニングテーブルといっても実は種類もさまざまです。ぜひ普段の生活様式やお部屋の間取りなどを考慮してお気に入りの一台を探してみてください。

①長方形の伸長式ダイニングテーブル

北欧ヴィンテージの伸長式ダイニングテーブルではもっとも定番のタイプ。基本的には左右両方とも伸び、天板が2重になっているタイプが基本です。モデルによっては伸長天板が見えないようなデザインになっていたりバリエーションもさまざま存在します。伸長天板が片持ちタイプだと天板下に脚がないため、椅子を自由な位置に置くことができ利便性も高いです。

Svend Age Madsenのダイニングテーブル。天板が2重になっていますが、すっきりまとまったデザインをしています。
伸ばした時の一体感や佇まいも美しくよく考えられています。
ヨハネス・アンダーセンのダイニングテーブル。一見すると伸長式に見えませんが、
伸長天板が内蔵されていて、
片方伸ばせます。バランスを取るために実は伸長天板の反対側にコンクリートの重りが入っています。

②伸長天板別保管タイプの伸長式丸ダイニングテーブル

伸長式丸ダイニングテーブルは基本的にはこの伸長天板が別保管のタイプです。使用しないときはどこかに収納しておく必要があります。通常は1~2枚の伸長天板が付属しますが、多いものだと20人掛けくらいのテーブルになるものも存在するようです。

カイ・クリスチャンセンの丸ダイニングテーブル。伸長天板は別保管です。
伸長天板を2枚付けた状態で8人掛けに対応します。

③伸長天板内蔵タイプの伸長式丸ダイニングテーブル

伸長天板を天板下に収納できる天板内蔵タイプ。こちらであれば伸長天板をどこかに収納しておく必要がないため大変便利です。イギリスのG planのダイニングテーブルはこのタイプが多いですが、デンマーク製など北欧ヴィンテージで探すと意外と見つからないので、お探しの際は当店までお声かけください。

伸長天板内蔵タイプ。内部で折りたたまれて収納されています。

こちらは長方形の伸長天板が天板下に収納されているタイプ。

伸ばすとかなり大きくなります。脚が中央についているモデルは椅子を位置を固定されずフレキシブルに使えます。

④バタフライ式伸長式ダイニングテーブル

伸長天板をサイドに引っ掛けておくタイプです。使いたいときにさっと簡単に天板の伸ばせる一方、サイドに引っ掛けておくと椅子に座る導線の支障になる場合もあるのでご注意。

ハンス・J・ウェグナーのダイニングテーブル。左右に伸長天板が引っ掛かるバタフライ式。

⑤展開型伸長式ダイニングテーブル

いわゆるゲーミングテーブル(カードゲームをするためのテーブル)と呼ばれる展開型のダイニングテーブル。①の通常の伸長式ダイニングテーブルのように天板が2重になっていますが、こちらは折り畳まれた状態となっており、展開すると2倍の大きさになります。

Ejner Larsenのダイニングテーブル。一見すると通常の2重の伸長式ダイニングテーブルに見えます。

天板が90度回り天板を展開して広げます。

ユニークな造りです。

北欧ヴィンテージの伸長式ダイニングテーブルは、日常生活において痒い所に手が届く多機能で便利なアイテムです。家族構成の変化や来客に柔軟に対応でき、作業スペースとしても活用可能なため、長く愛着を持って使い続けることができます。一方、天板の2重構造や重量、伸長天板の保管場所の確保などデメリットもありますが、その利便性はそれ以上のメリットをもたらします。デザインや使い勝手に応じて様々な種類から、日常の生活スタイルに合わせてお気に入りの一台を見つけてみてはいかがでしょうか。当店ではたくさんのダイニングテーブルを取り扱っております。ダイニングテーブルをお探しの際はぜひ当店のウェブショップをご覧ください。買付依頼も受け付けていますので、ご希望の場合はお気軽にお問い合わせください。

メンテナンス済みダイニングテーブルはこちらより

メンテナンス前のダイニングテーブルはこちらより

 

北欧家具tanuki 北島

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