北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。
第六弾はデンマーク現地の様子をお届けいたします。お伺いしたのは家具ディーラーでありながらコレクターでもあるJ氏宅。普段は地元の新聞社などからの取材依頼をすべて断っているそうですが、10数年の付き合いもあり日本向けの記事であることを伝えると快く今回の取材を受け入れてくれました。まさにデンマークらしい美しい光景が広がっていました。
玄関から廊下を通りまずはリビングエリアへ。白を基調とした広々とした空間に余白を持たせて家具が配置されています。メインの照明としてルイス・ポールセンPH5-4 1/2にパンテラフロアとAJ テーブルランプを配置。控えめな照明はきっと夜の雰囲気を高めることでしょう。正面のウッドパネルは木の温かみを感じられながら、スリットに消音スポンジが入っており音の反射を抑えられる機能があるという優れた一品でデンマークで人気があるとのこと。薪ストーブもスタイリッシュ。ゼブラ柄のラグが空間を間延びさせず且つ空間を引き締めています。
壁付けのウォールシェルフ。テレビはウォールシェルフに乗せず壁付けにしており、ごちゃごちゃしがちなテレビ周りもとてもすっきりまとめられています。J氏曰くこのウォールシェルフはフィン・ユールのものかもしれないが、どの書籍にも載っていないので真偽は不明とのこと。所々真鍮のパーツが使われておりクオリティーの高さが伺えます。

リビングの向かいには、ゆったりした空間に名作家具が並びます。

取材した時期がクリスマスシーズンだったためプレゼントがディスプレイされています。アートの取り入れ方が俊逸です。

カイ・クリスチャンセンのウォールシェルフの下にはポール・ハンディバッドのmodel.41ゴールドヒル。ご夫婦で送りあうクリスマスプレゼントが置かれていました。素敵です♡

広いリビングエリアを抜けるとダイニングエリアへ。
フリッツ・ハンセンのスーパー楕円テーブルにハンス・J・ウェグナーのCH-29とYチェアを配置。照明はポール・ヘニングセンのコントラストを2灯使用しています。壁面の絵画と合わせてオレンジの鮮やかな色味が温かみを与え、ブラックのラグとチェアのレザーが空間を引き締めています。





ダイニングの向かいにはキッチン。シンプルな構成です。


2階にもお邪魔しました。
階段を上がると大きな絵画が目の前に。作者は不明とのことですがインパクト大。
階段を上がって右に進むと第二のリビングエリア兼ゲスト用の部屋。ゆったり余裕のある空間に名作家具が並びます。




寝室もお邪魔させていただきました。こちらも名作が並びます。白を基調としたお部屋に家具がとてもよく映えます。


一番奥のお部屋は奥様の趣味部屋。アクセサリーを作っているそう。絵になります。

白を基調としたモダンな室内にデンマークを代表するデザイナーたちの名作がまるでプロのスタイリストがコーディネートしたかのように配置されていました。家具ディーラーゆえに家具に接する機会は多いにしろ、家具や雑貨、アートなど少なからず多からずといった絶妙なバランスで、まるでインテリアの教科書のようにお手本にしたいコーディネートセンスがどこから来るのか終始関心しっぱなしで多くの学びを得ることができました。J氏のセンスの高さに敬服する共に北欧ヴィンテージ家具とモダンな空間の相性の良さ、時代を超えた北欧ヴィンテージの普遍的なデザインの魅力も今回の取材で改めて感じました。豊かなお家時間の参考にぜひしていただければ幸いです。J氏ありがとうございました。
北欧家具tanuki 北島